ミラーレスカメラの選び方で重要な3つのセンサーサイズの特徴とは?

2018年9月26日

トップ画像初めてミラーレスカメラを選ぼうとしているあなたは、どんな基準で機種を選択しようとしていますか?

人に勧められたから。CMでよく見るから。色々な理由があるとは思いますが、最終的にはメーカーのイメージで決めている場合が多いように思います。そのカメラが、たまたまあなたの用途に合っているカメラなら良いのですが、もしも違っていたら、近い将来後悔して買い換える事になるかも知れません。そんな風にならないためにも、初めから分かる範囲で理論的に機種を選びましょう。

そのためには、ミラーレスカメラのほとんどに使われている3種類のセンサーサイズの特徴を知る事が大切です。そして、自分が撮影したい被写体やシチュエーションを考えてセンサーサイズを選べば、後悔が少ないカメラ選びが出来ると思います。

3つのセンサーサイズの特徴

センサーサイズ比較この画像は、レンズ交換式の多数のカメラが使用している3種類のセンサーサイズと一般的なコンデジのセンサーの大きさを比較したものです。数字ではピンと来ない大きさの違いも、画像で比較してみると一目瞭然ですね。

やはりフルサイズが圧倒的に大きく、それと比べるとAPS-Cサイズとマイクロフォーサーズは、そこまで違わないですね。そして、コンデジのセンサーサイズの小ささも良く分かります。もちろん、スマホのセンサーはもっと小さいですよ。

センサーサイズ ボカしやすさ 特徴
フルサイズ ボカしやすい 35㎜判フイルムと同じ大きさで、一般用途では一番大きなセンサーサイズ。何はなくとも、とにかく高画質のカメラが欲しいという方はこのサイズを選べば幸せになれます。
APS-C 普通 このサイズもフイルムの大きさに由来します。フルサイズとマイクロフォーサーズの中間の大きさで、一番バランスの取れたサイズなので、画質と携帯性の両方を兼ね備えたカメラが欲しい方に最適です。
マイクロフォーサーズ ややボカしにくい APS-Cより、一回り程小さなサイズのセンサー。レンズを含めると圧倒的に小さく軽いシステムを組めるので、日常的にカメラを持ち歩きフットワーク軽く撮影したい方にお勧めします。

マイクロフォーサーズセンサーの特徴

MFTtop
photo by Thomas Leuthard (2008-2017)

マイクロフォーサーズ規格の元になったフォーサーズ規格は、従来のフイルムカメラの規格にしばられる事なくゼロベースで策定されました。その目的は、画質を犠牲にしない範囲でギリギリまでイメージセンサーを小さくし、レンズを含めたシステムを小さく軽く機動性豊かにする事でした。また、フイルムと比べ斜めに当たる光が苦手なイメージセンサーの特性に合わせて、センサーの端でも垂直に光が当たるテレセントリック性も考慮された規格でもありました。

そのフォーサーズシステムが持つ小型軽量化の可能性をさらに追求するために生まれたマイクロフォーサーズシステムは、フォーサーズと同じ4/3 型のイメージセンサーを使い、ライブビュー専用とする事でミラーボックスを取り外してマウント面からイメージセンサーまでの距離(フランジバック)を短縮。さらにマウント径も小さくする事によりカメラボディの小型軽量化を推し進めました。

もちろん、マイクロフォーサーズの利点は小型軽量だけではありません。小さめのセンサーに質の良い光をたっぷり当てて高画質を実現するというフォーサーズの理念を継承し、レンズの良さも相まってとてもシャープで色乗りの良い高画質になっています。ボケの大きさや高感度画質など、より大きなイメージセンサーのカメラと比べて不利な面もありますが、絞りを開け気味でもパンフォーカス(ピントが前から後ろまで合っている状態)撮影ができるなど、有利な面も沢山あります。

また、フォーサーズの時代からオープン規格であった為、OLYMPUSとPanasonicの両輪以外にもサードパーティー企業が沢山のレンズを供給しているため、個性豊かなレンズが選び放題かつ、レンズが小型に出来る規格な為、レンズ価格が安いものが多いのも嬉しいですね。

APS-Cセンサーの特徴

aps-c

APS-Cサイズセンサーは、富士フイルム、ソニー、キヤノン、シグマの4社がしのぎを削るミラーレスカメラ最激戦区です。このセンサーサイズは、デジタル一眼レフの黎明期から一番のボリュームゾーンであり、それはセンサーサイズの増えた現在でも変わる事はありません。やはり、色々な面でバランスの取れたセンサーサイズなのだと思います。

そんなAPS-Cミラーレスカメラですが、FUJIFILMのX-Trans CMOSセンサー。SIGMAのFoveon X3センサー。SONYの測距点425点の像面位相差AFセンサー。CanonのDual Pixel CMOS AFなど、特徴のあるセンサーを各社搭載して個性のあるカメラをラインナップしています。

APS-Cセンサーのミラーレスカメラに特に力を入れているのが富士フイルムとキヤノンで、キヤノンはエントリー一眼レフの代表ともいえたEOS Kissの名を遂にミラーレスカメラに名付けたことで、カメラ作りの軸足を一眼レフカメラからミラーレスカメラに移しはじめたことを印象づけました。

富士フイルムはフルサイズセンサー(一般的用途で一番大きなセンサー)のミラーレスカメラを持たず、主力をAPS-Cセンサーのカメラに置いているため機種の種類も多くエントリーモデルからハイエンドモデルまで、色々なタイプのカメラをラインナップしています。

35mmフルサイズセンサーの特徴

フルサイズトップ画像
35㎜フルサイズは、フイルムの時代からカメラに親しんでいた方には一番馴染みのあるフォーマットだと思います。また、デジタルから始めた方にとっても「いつかはフルサイズ」と思っている(思っていた)憧れのフォーマットかも知れません。いずれにしても、35㎜フルサイズ対応以外のレンズの画角を35㎜換算でも表記する様にあらゆるカメラフォーマットの基準になっているのは間違いなく35㎜フルサイズだと思います。35㎜版は、普及したフイルムサイズの中では一番小さなサイズでしたが、それゆえに小型軽量で安価なカメラを作る事が出来て、一般家庭にカメラを普及させる原動力になりました。35㎜版ロールフイルムは、駅のキオスクや行楽地の売店などでも入手出来たので、その利便性により数多くの思い出のシーンが撮影された事でしょう。もちろん、ある程度の画質が担保されていた事も普及した一因でした。

その後コンパクトカメラから、徐々にデジタルカメラが台頭し始めましたが、センサーサイズは豆粒ほどの大きさでした。しかし、センサー開発力や生産技術が上がるにつれて大きなサイズのセンサーが安く作られるようになり、21世紀を目前にした1999年、それまで200万円近くしたデジタル一眼レフの価格を65万円まで下げた、Nikon D1 が発売された事により、遂に民生用としてのデジタル一眼レフの時代が幕を開けました。しかし、その当時のセンサーサイズはまだAPS-Cサイズが主流でした。フルサイズセンサーの歩留まりはまだまだ悪く、とても高価になってしまった為でしょう。

そして2002年。フルサイズデジタル一眼レフカメラの扉を開けたのは、もう一方の雄 Canonで、その機種はEOS-1Dsでした。このカメラは後継機のMarkⅡと2005年に発売されたフラッグシップ機以外での初めてのフルサイズ機EOS 5Dと共に、2007年にNikonがD3でフルサイズデジタル一眼レフカメラの発売に漕ぎ着けるまで、国産ブランド唯一のフルサイズデジタル一眼レフとして君臨しました。(同じ2002年に京セラからContax N Digital が世界初のフルサイズデジタル一眼レフとして発売されましたが、商業的には失敗に終わりました)

EOS 5Dは、その後も順調に代を重ね現在のEOS 5D Mark Ⅳ までずっと、フルサイズデジタル一眼レフの中心的存在となっている事はご承知の方も多いと思います。

初めてのミラーレスカメラが発売されたのは2008年で、それからマイクロフォーサーズとAPS-Cセンサーを積んだ機種が次々と発売されましたが、フルサイズミラーレスカメラはなかなか現れませんでした。しかし2013年末、遂にSONYからα7と高画素モデルのα7Rが同時発売されました。そして、2017年に発売されたα9でNikonとCanonのフラッグシップ機と肩を並べる程の性能に成長しました。

そして遂にこの時が!

2018年8月にニコン、9月にキヤノンと一眼レフカメラの2強から相次いでフルサイズミラーレスカメラが発表されたのです!

このNIKON Z7&Z6とキヤノンEOS Rは、ただ単にニコンとキヤノンのフルサイズミラーレスカメラであることに留まらず、遂にレンズ交換式カメラの主流が一眼レフカメラからミラーレスカメラに移ったことを知らしめたエポックメイキングなモデルとして後世に伝えられる事でしょう。

そしてこの発表により、長らく続いたSONY一強時代は幕を下ろし、SONY、キヤノン、ニコンによる三つ巴の戦いが繰り広げられる事にもなるでしょう。(もう一社噂があるので、四つ巴になる?)

しばらく前に富士フイルムから、フルサイズセンサーより大きなセンサーサイズの中版ミラーレスカメラが発売されましたが、普通のアマチュアが扱えるフォーマットサイズとしては、やはり35㎜フルサイズが最大サイズでしょう。その35㎜フルサイズ最大の利点は、大きなセンサーサイズを生かした高画質です。

SONYのカメラを例にすると、Rモデルではその大きなセンサーサイズを画素数を高める事に使い、その事により高解像度の画像が生成できます。またSモデルでは、広大な35㎜フルサイズセンサーをスマホのカメラより少ない約1200万画素にする事により、1画素でより多くの光を取り込む事が出来て、高感度性能が高くダイナミックレンジの広い画像を生成する事が出来る様にしています。無印は、バランス重視と言えるでしょう。この様に一口に高画質と言っても色々な側面がありますが、いずれにしても画質を最重視し、かつ現実的な価格のカメラを探している方にとっては、35㎜フルサイズが一番適したセンサーサイズだと思います。

Posted by あき