昨日新しいミラーレスカメラをポチり、現在到着を待っているところです。
そこで俺がなぜそのカメラを購入するに至ったのかをつらつらと書いていきたいと思う。
購入したミラーレスカメラは富士フイルム X-T30
最初に書いておくと、購入したカメラはFUJIFILM X-T30ダブルズームキットです。
俺は2014年に購入したマイクロフォーサーズのミラーレス、OLYMPUS OM-D E-M10をずっと大事に使って来たが、先日不注意でテーブルの上に落下させて壊してしまった。
そこで急遽新しいカメラの購入を考えた訳だが、なぜレンズもそこそこ揃っているマイクロフォーサーズのカメラではなく富士フイルムのXシリーズを購入したのか?
理由は簡単、ずっと富士のミラーレスカメラに憧れていたから。
富士フイルムの中級機以上のミラーレスカメラには、露出を決定するためのシャッタースピードと露出補正のダイヤルが備わっている。そして、今では珍しくなった絞りリングを搭載するレンズも多数存在する。
そう書くと、何だか難しそうなマニア向けのカメラだと思うかもしれないが、俺の考えは逆で露出やカメラについて詳しくない初心者こそ富士フイルムのダイヤルでコントロールするカメラを使った方が現在のカメラ設定がすぐ分かるので、最初はダイヤル操作に戸惑っても、結局は早くカメラの知識が身につくと思う。
もちろん、理屈は知らなくてもシャッターを押すだけで簡単に綺麗な写真が撮れるカメラも否定しないが。
話が脱線してしまったが、俺はフィルム一眼レフカメラも使っているからダイヤル操作に慣れているし、その方が分かりやすい。
でも富士のカメラに憧れていた理由はそれだけじゃない。
やはり「フィルムシミュレーション」に大きな魅力を感じていたからだ。
俺がずっと使っていたオリンパスのカメラにも「アートフィルター」が搭載されていて、ラフモノクロームやドラマチックトーンなどをここぞという場面で使ってはいたが、あくまでもフィルターなので常用できる訳ではない。
しかし富士フイルムのフィルムシミュレーションは違う。
まずFUJIFILMのカメラにおいて色再現、特にFilm Simulationというのは、色再現の”傾向”ではない、色再現の”世界”と言ったほうが正しい。単なるVividな”傾向”の色ではない、単なる”Soft”な傾向の色ではないのだ。”Velvia”という色再現の世界、”ASTIA”という色再現の世界なのだ。
Film Simulationの世界#1より引用
上記は富士フイルムのウェブサイトからの引用だが、この言葉からも単なるフィルターではなく根底から作り上げた色や階調であることが分かる。
その証拠に、最近の富士フイルムのカメラはデフォルトでフィルムシミュレーションの「プロビア」が設定されている。だから、知らないうちに誰もがフィルムシミュレーションを使っているのだ。
そう、フィルムカメラがフィルムを選んで装填しないと撮影できない様に、富士フイルムのカメラはフィルムシミュレーションを使わないと撮影出来ない、これがフィルターとの決定的な違いだ。(オートを除く)
フィルム時代のカメラマンが夢見たであろう、シーンによって一コマずつフィルムを変える、それが出来ると考えるとこんなに贅沢な事はないと俺は思う。
こんなふうに書いていくと、X-T30以外のカメラは眼中になかったと思うかもしれないがそんな事はない。
APS-Cセンサーを搭載したミラーレスカメラを買うことは決めていたが、同じ富士のX-E3も気になっていたし、最近評判のいいNikon Z50やSONY α6400も候補に上げていた。
そこで船橋のビッグカメラに行き、候補のカメラたちをじっくり触ってきた。
実機を手にした感想
Nikon Z50 素晴らしいファインダー
候補に挙げた富士やSONYのカメラとの一番の違いは深くて大きく握りやすいグリップだ。この部分は圧倒的で、一眼レフのような深いグリップしか受け付けない人はこのカメラ一択だと思う。
しかし俺の場合はE-M10で浅いグリップに慣れているので、どうしてもZ50じゃなきゃだめだ、と思う事はなかった。それよりも心が動いたのは大きく見やすいファインダーだ。大きさだけでなく、色再現やコントラストにも不自然な部分が全く感じられず、この日試したカメラの中では一番いいファインダーだと感じた。
このように良い部分がたくさんあったのだが、やはり不格好なスタイリングとレンズの少なさ、そしていくらシャッターを切っても、このカメラが欲しい!という気持ちの盛り上がりが全く起こらなかった事から購入には至りませんでした。
SONY α6400 AFは素晴らしい
このカメラも一応触ってみたけれど、やっぱり食指が動かなかった。と言うのは、NEX時代からSONYのAPS-Cミラーレスカメラは形が好きじゃないからだ。
カメラは機能がいちばん大切と言う考え方もあるが、俺はそれだけじゃないと思う。車もオーディオもそうだけど、見た目がかっこいいとテンションが上がってやっぱり欲しくなるし、そう思わない製品を買っても所有欲は満たせない。もし買ったとしても、形が好きじゃないと手に取る機会も減り、最終的には使わなくなってしまう。
その様な製品は欲しくない。
でも、決してSONYが嫌いな訳じゃない。いや、フルサイズミラーレスのα一桁シリーズは予算が許せばいちばん欲しいカメラかも知れない。
でも、α6400は手にとっても欲しくならなかった。
ただそれだけ。
ビシビシ合うAFは素晴らしかった、最後にそれだけは申し添えておこう。
FUJIFILM X-E3 スタイルとコンセプトは大好き
最後まで迷ったのが同じ富士フイルムのX-E3だ。
このカメラの発売は2017年とやや古く、イメージセンサーとプロセッサーも一世代古い。しかし、カメラとしてのグレードはナンバーが一桁だと言うことでもわかる様に、X-T30より上だ。そして何と言ってもコンパクトなレンジファインダースタイルが俺の心に突き刺さる。
撮影の感触は全く問題なかった。
俺の今まで使っていたE-M10は2014年発売位だから、このX-E3でもそれに比べたら十分新しく、フォーカススピードは雲泥の差だ。
しかし一つだけ問題がある。
このX-E3の背面液晶は固定されていてチルトしないのだ。
複数のカメラを持ち、X-E3はスナップにのみ使うのならそれで問題ない。むしろ、それで少しでも軽量になるならウエルカムだ。しかし、俺は今回購入するカメラをしばらくは一台で運用する予定だ。そうなると、ローポジション撮影で液晶がチルトしないのは痛い。
今まで小さな花や野良猫や愛犬の撮影にチルト液晶を多用していたからだ。
X-E3の機能を削ぎ落とした潔いスタイルには本当に惹かれるが、今回はやはりオールマイティーなX-T30に軍配を上げざるを得なかった。
FUJIFILM X-T30
このX-T30にも問題がない訳ではない。
事前に調べた時にたくさんの方が指摘していた、フォーカスレバーの位置が悪く使いづらい、Qボタンのレスポンスが良すぎてちょっと指が当たっただけでQメニューが開いてしまう。この2点について、俺は気にならなかった。
それよりも問題に思ったのは、せっかく搭載されている露出補正ダイヤルが硬くて回しづらい事だった。
撮影前に親指と人差し指でつまんで回せば問題ないのだが、ファインダーを覗きながら親指の腹で回そうとしても固くて簡単に回らないのだ。これではとっさに補正しようとしても難しと思う。
また、前ダイヤルの位置も悪く回しづらかった。もっともこれは慣れれば大丈夫なレベルだが。
色々悪い事を書いたが、やはりこのカメラが使っていて一番テンションが上がったし、欲しくもなった。
早く届いてくれ、今はそれだけを願っている(笑)
カメラが届いたら色々とレビューするのでよかったら読んで下さい。
それではまた。
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