こんにちはaki99です。
『依カメラ』の藤木くんと依ちゃんの写真講座第1回
カメラ初心者が最初に覚えたい写真が劇的に変わる「[keikou]フレーミングを決めるためのスリーステップ[/keikou]」とは?
初心者の依ちゃんがベテランの藤木くんと会話しながら、カメラと写真の知識を吸収する様子を一緒に楽しめば、あなたの写真知識もいつの間にか豊富に?!
藤木さん、わたしみたいなカメラ初心者が最初に覚えたらいい事ってなんですか?
最近のカメラは優秀だから、カメラ任せで写しても綺麗な写真が撮れちゃうけど、被写体を選んでフレーミングする、それだけはカメラはやってくれないから、最初に覚えた方が良いのはやっぱりフレーミングかな。
フレーミングというと、要するに撮影する範囲を決める事ですよね?
そうそう。例えば依ちゃんが、美味しそうなイチゴのショートケーキを撮影したいと考えたとするよね。その時もケーキ全体を写すのか。イチゴが美味しそうだから、そこをアップで狙うのか。色々な切り取り方があるよね。その切り取り方がフレーミングなんだ。
自分の好きに写すだけじゃダメなんですか?
そうだね。それも大切だし最初はそれでも良いんだけど、それだけだとどうしてもワンパターンになりがちなんだ。でも、色々なパターンのフレーミングを知っていれば、自分の引き出しが増えるよね。それが、写真のバリエーションにつながるんだ。
分かりました!じゃあ色々教えて下さいね(^_^)
フレーミングを決めるためのスリーステップ
1.被写体の発見
カメラを片手に街を歩いていて被写体を発見した時、心の中には何かしらの気持ちが沸き起こるでしょ?
例えば「わあ!きれいとか」「渋いなあとか」「カッコイイ」とかさ。
その気持ちが薄れないうちに、まず一枚シャッターを切るんだ。
えっ?フレーミングを覚えるんでしょ?何も考えなくていいの?
フレーミングより何より一番大事なのは、[keikou]被写体を発見した時の感動や感じた喜びのその瞬間[/keikou]を素直に写す事なんだ。だから、その瞬間のインスピレーションを大切にシャッターを切れば、一番その瞬間の気持ちが写った写真が撮れるはずでしょ。
僕の過去の経験でも、同じ被写体をたくさん撮影してその中からセレクトする時、結局は一枚目が一番良いなあと思う事が多いんだ。それだけ、最初のインスピレーションが大切なんだね。
そうなんですね。じゃあ、構図はどうでもいいの?
いやいや、そんな事は無いよ。それをこれから解説するね。
2.主題の決定
フィーリングに任せて1~2枚シャッターを切ったら、今度は少し冷静になって被写体をながめてみるんだ。
特に広い風景などを撮影する時に多いんだけど、魅力的な被写体がたくさんあると[keikou]欲張って全部入れようとして[/keikou]、結局何が写したかったのか分からない写真になってしまう。
そうならないために、自分が被写体のどこに惹かれたのか考えて見るんだ。
そしたらその惹かれたポイントを主題にして、その主題を引き立てるための副題やフレーミングを考えるんだ。
主題?副題?
これから僕が写した写真を例に説明するね。
3.画面を組み立てる
この写真どう思う?
陰影がありおもむきのある雲間から差す光芒。光る川面。ショッキングピンクのダウンジャケットを着て、川岸の大きな石に腰掛ける女性。背景のビル。
色々な要素があるけど、けっきょく[keikou]何が写したいのかよく分からない[/keikou]と思わない?
そうですね。ぱっと見は素敵な写真に見えるけど、そう言われてみると確かに何を見せたいのか分かりませんね。
そう!何を見せたいか。それがまさに主題なんだ。
それじゃあこの写真をトリミングして、その主題を鮮明にして見るね。
そう言うと藤木は、Photoshopを立ち上げるとその写真を読み込み、手早くトリミングして数枚の写真に仕上げた。
まず、一番目立つダウンの女性を主題にしたのがこの写真。このくらい大きく写せば女性が主役なのがすぐ分かるでしょ。
これは雲かから差し込む光芒を主役にして、空を大きく画面に入れてみた。そして、左下に歩く男の人が入ってるでしょ。これどう思う?
なんか凄く小さく写ってるのに目立ちますね。
やっぱりそう思うでしょ。[keikou]人の眼って何故か人型には凄く反応してしまう[/keikou]から小さくても目立つんだよ。だから、上手く使えばアクセントに最適なんだ。
依は指で画面の男の人を隠したり見せたりしながらうなずいた。
確かにこの男の人を隠しちゃうと、途端につまらない写真になる気がします。小さくても大切なんですね。
次は縦位置にして輝く川面を主題に陰影のある雲を副題にして見たんだけど、光ってる川面の面積が少なくってイマイチだな。手前の水面も光っていれば、同じフレーミングでも大分印象が違うと思うんだけど。さっきみたいにアクセントの人影も無いしね。
でも、こんな風にどこがダメなのか。[keikou]どうすれば良くなるのかを考える[/keikou]のはとても大切なんだよ。失敗からも学ぶ事が多いんだ。
最後の写真もダウンの女性が主題なんだけど、今度は縦位置にして視線を手前から奥へと誘導する構図にしてみたんだ。
手前から奥へ?
そう。この写真を目にした時、最初に目を引くのはやはりダウンの女性だと思うけど、その次に自然に歩く男性に目が行って、川面、ビル群そして厚い雲から青空が覗く明るい空へとだんだん視線が進んでいくでしょ。このように[keikou]鑑賞者の視線を誘導すると画面に奥行き感[/keikou]が生まれるんだ。
確かにそうです!最後にたどり着いた明るい日差しを見てあったかな気持ちになりました。
そう思ってくれて嬉しいな。
とにかく、たくさんの被写体をバランス良く画面に収めるのは難しいから、初心者のうちは[keikou]なるべくシンプルな画面構成[/keikou]を心がけるといいよ。
何でもかんでも画面に入れようとすると、最初の写真みたいになっちゃうからね(^_^;
わかりました(笑)
フレーミングの決定に欠かせない3つの動作とは
さて、最後に一つ質問するよ。フレーミングの決定に欠かせない事って何だと思う?
えっと・・・被写体をよく見てどこを写したいか決める事ですか?
うん。でもそのためにはやらなくちゃ行けない事があるんだ。何だか分かる?
もう!焦らさないで早く教えてよ~。
それは自分自身が動く事。
動く事?
被写体を見つけたカメラマンがその場でファインダーを覗いて、ズームだけをグリグリ動かして大きさを整えて撮影。それで満足して歩き去っちゃう場面をたまに見かけるけど、それじゃあダメなんだ。
レンズの焦点距離による写りの違いについてはまた別の機会に詳しく話すけど、メインの被写体を同じ大きさになるように写しても、[keikou]焦点距離が50㎜と200㎜では背景の写る範囲が全然違う[/keikou]からね。だから、メインの被写体を見つけたらそれだけを見るんじゃ無くて背景の様子やそれとのバランスなどを見ながら足を使って前後左右や上下に動いて最適なフレーミングを整えるのが正解なんだ。
何だか難しそう(-_-)
でも、依ちゃんは単焦点レンズをよく使ってるから自然に足を使ってると思うよ。
そう言えば、ファインダー覗きながら前後に動いてつまずいたりしてます(^_^;
夢中になりすぎて怪我しないでね(笑)
まとめ
フレーミングって考えはじめると難しくて頭がこんがらがっちゃいますね。
そうだね。でも、さっきも言ったように最初はあまり深く考えずに思ったままを写せば良いんだよ。それで、撮影した写真を見返して、いまいち良くない写真が出てきた時に何がいけなかったのか考えて次に生かせば良いんだ。
そうなんですね。少し気が楽になりました(^_^)
一つコツを教えておくと、フレーミングを決めたら一歩前に出ること。
一歩前?どうして?
自分の感覚より大きく写した方が、より主役を印象づけられるからね。
分かった!一枚目の写真みたいに画面が散漫になっちゃうからですね。
今日はこの辺にしよう(`_´)
てへっ
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