登場以来ずっと気になっていたFUJIFILM X-E4。
このミラーレスカメラ、大人気らしく最近どのショップでも品薄で、今を逃すとしばらく手に入らなくなる感じだったので数日前に慌てて購入。
色々カスタマイズしながら数日間使ってみた感想をファーストインプレッションとしてお届けしたいと思います。
フラットボディの握り心地
このFUJIFILM X-E4の一番の魅力は機能を維持しながらボディ要素を極限まで削ぎ落とし、シンプルに構成したミニマルなボディスタイだと誰もが思うだろう。
そのソリッドなボディは本当にかっこいいのですが、そのスタイルと引き換えにグリップをサムレストを含めて大胆にカットしてしまったので、その握り心地に不安を持つ方も多いと思う。
結論から言うと、撮影中のカメラのホールドは全く問題なかったです。
ただしこのカメラは右手でグリップを握り込む事は出来ないので、左手で下からカメラとレンズを支え、右手はシャッターに添えるような握り方に慣れていない方にとっては、コツを掴むまで少し時間がかかるかも知れません。
そうは言ってもボディ重量が本当に軽いので、よほど大きなレンズを付けない限り問題になる事はないでしょう。
ファインダーの覗き心地
このFUJIFILM X-E4の様にファインダーがボディの左上に付いた、いわゆるレンファインダースタイルはレンズ交換式カメラの主流が一眼レフからミラーレスへ移った今でもやはり少数派なので、ファインダーの位置や見易さに不安のある方が多いかも知れませんね。
これについては最初は違和感があるかも知れませんが、すぐに慣れるので大丈夫です。
と言うのも、私もずっとセンターファインダーのカメラしか使って来なかったので、初めて手に入れたフィルムレンジファインダーカメラ「minolta HI-MATIC 7S」で初めて撮影した時、最初はファインダーの位置に慣れずに真ん中あたりに目を当てたりしましたが、フィルムをワンロール撮り終える頃には全く違和感が無くなっていたからです。
それよりもちょっとびっくりしたのがEVFの品質です。
スペック的には私が今使っているX-T30と同じはずなのですが、何故かE4のファインダーの方が品質が高い気がします。もしかしてファインダー光学系やコーティングなどが変わっているのかも知れません。もちろん気のせいかも知れませんが(汗)
とにかく私にはX-T30のファインダーよりも抜けがよくクリアな見え方に感じられました。
ボタンやコマンドダイヤルについて
このカメラは他のXシリーズカメラと比べてダイヤルやボタン類もやや減らされています。
特にリアコマンドダイヤルまでカットしてしまったのは流石にやりすぎだとの意見も多い。
これについては数日使ったくらいではまだ結論は出ませんが、富士フイルムのカメラはとてもカスタマイズ性が高く、ボタンやダイヤル、そしてタッチファンクションと言って画面のスワイプにも機能を割り当てる事ができるので、これをうまく使えばストレスのない操作系を構築できるとのではないかと考えています。
また、Xシリーズのカメラのほとんどについているフロントのフォーカス切り替えレバーは使い心地の面ではあった方が嬉しいけど、このかっこいいボディスタイルとトレードオフなら無くてもいいと思っちゃいます。
クラシックネガの作例
このFUJIFILM X-E4を購入した大きな動機の一つはクラシックネガが使えるから。だから最初の選んだフィルムシミュレーションはもちろんクラシックネガです。
撮影レンズはキットレンズにもなっている「XC15-45mmF3.5-5.6 OIS PZ」を使用しています。
作例は全てクリックで拡大します。
つる植物
クラシックネガ独特のコクのあるグリーンには本当に惹かれます。
絞り: F5.7
レンズ焦点距離: 32.3 mm
シャッタースピード: 1/223 s
露光量補正値: -0.33 EV
ISO スピードレート: 160
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 48 mm
新型ジムニー
モスグリーンのジムニーが渋めに描写されています。
絞り: F5.7
レンズ焦点距離: 36.3 mm
シャッタースピード: 1/280 s
露光量補正値: 0 EV
ISO スピードレート: 160
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 54 mm
ピンクの紫陽花
紫陽花の花のピンクは少し濁るので好みが分かれるかも?私は嫌いじゃないです。
絞り: F5.7
レンズ焦点距離: 17 mm
シャッタースピード: 1/362 s
露光量補正値: -0.33 EV
ISO スピードレート: 160
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 26 mm
雑草と建物
なんて事ない風景も意味ありげに写ります。
絞り: F8
レンズ焦点距離: 15 mm
シャッタースピード: 1/471 s
露光量補正値: +0.33 EV
ISO スピードレート: 160
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 23 mm
錆びた手すり
錆びた金属の手すりが味わい深く描写されています。
絞り: F5.7
レンズ焦点距離: 15 mm
シャッタースピード: 1/657 s
露光量補正値: 0 EV
ISO スピードレート: 160
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 23 mm
街角の黒い原付バイク
原付バイクの黒がマットな感じに描写されています。
絞り: F5.7
レンズ焦点距離: 20.9 mm
シャッタースピード: 1/171 s
露光量補正値: 0 EV
ISO スピードレート: 160
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 31 mm
店舗裏の業務用冷蔵庫
軽自動車と業務用冷蔵庫のハイライトを見事に描き分けています。
絞り: F5.7
レンズ焦点距離: 20.9 mm
シャッタースピード: 1/28 s
露光量補正値: -0.33 EV
ISO スピードレート: 160
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 31 mm
観葉植物とガスボンベ
各種のグリーンや花の白や黄色、ガスボンベの灰色など色々な色を見られる作例です。
絞り: F6.5
レンズ焦点距離: 18.6 mm
シャッタースピード: 1/263 s
露光量補正値: -0.33 EV
ISO スピードレート: 160
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 28 mm
崖の崩落防止ネット
青が紺色に描写されるのもクラシックネガの特徴ですね。
絞り: F6.5
レンズ焦点距離: 15 mm
シャッタースピード: 1/137 s
露光量補正値: 0 EV
ISO スピードレート: 160
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 23 mm
畑の中の自転車
植物のグリーンにネットのブルー、そして自転車の金属描写とクラシックネガの魅力全開です。
絞り: F5.7
レンズ焦点距離: 36.3 mm
シャッタースピード: 1/304 s
露光量補正値: 0 EV
ISO スピードレート: 200
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 54 mm
枯れ草と樹木
荒涼とした風景もクラシックネガにハマりますね。
絞り: F5.7
レンズ焦点距離: 15 mm
シャッタースピード: 1/468 s
露光量補正値: -0.67 EV
ISO スピードレート: 250
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 23 mm
地面に埋まる苔むした土管
苔の色もやや茶色側にシフトしている様です。
絞り: F5.7
レンズ焦点距離: 15 mm
シャッタースピード: 1/388 s
露光量補正値: -0.67 EV
ISO スピードレート: 250
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 23 mm
白い紫陽花と青いトタンの倉庫
クラシックネガはコントラストが高めなので、輝度差の高い被写体の時は白飛びや黒潰れは気にしない方が良さそうです。
絞り: F5.7
レンズ焦点距離: 15 mm
シャッタースピード: 1/224 s
露光量補正値: -0.67 EV
ISO スピードレート: 250
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 23 mm
ゴミ溜めとトタンの倉庫
グレインエフェクトで粒状感をプラスするとさらに良くなりそうです。
絞り: F7.2
レンズ焦点距離: 15 mm
シャッタースピード: 1/252 s
露光量補正値: 0 EV
ISO スピードレート: 250
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 23 mm
錆びたフェンスに絡む蔦
やはりクラシックネガの錆びとグリーン描写は最高です。
絞り: F7.2
レンズ最小 F 値: F3.5
シャッタースピード: 1/50 s
露光量補正値: -0.67 EV
ISO スピードレート: 250
ホワイトバランス: Auto
35mm 換算レンズ焦点距離: 23 mm
シャッターを覆う観葉植物
鋭い葉っぱがシャープに、植物の影が作り出す陰影が諧調豊かに描写されています。
絞り: F4
レンズ焦点距離: 15 mm
シャッタースピード: 1/380 s
露光量補正値: -0.67 EV
ISO スピードレート: 250
ホワイトバランス: Manual
35mm 換算レンズ焦点距離: 23 mm
まとめ
今回の作例写真はカメラが届いた日に撮影したのですが、それから数日色々な設定を試しながら撮影を続け、少しずつ手に馴染む様になってきました。
そうは言ってもまだファンクションボタンなどの設定を手が覚えていないので、撮影中にまごつくことがままあります。
そのあたりを手が覚えて、考えなくても設定変更できる様になったら最高のスナップカメラになりそうです。
それではまた。
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